part3の続きです。
思いがけず、長々と書いています;
私は短大に通い始めて一カ月ほどで通うことをやめてしまいました。
短大はそれまでの学生生活と変わらないように感じられ、その先に続くのであろう未来にも何の魅力も感じられませんでした。
自分の行動が周りに、特に親に迷惑をかけることもわかっていました。
でも、どうしてもその道を、今までのように何でもない顔をして、そのまま進んでいくことは無理でした。
私の心境は、誰にも理解されないかもしれないし、
自分の弱さが招いたことなので、全て自分のせい、なんの弁解もできません。
――これは人生最大のわがままです。
でも許してください、もう限界です。この道から逃げます。
耐えられず状況から逃げた経験がある私が言えることは、
逃げたツケは必ず自分のところに回ってくるということです。多くは、より大きな重さになって。
でも弱っている時には、逃げることも正解だと思うのです。
ツケが回ってきたときには、たぶん自分の中にそれを受け止めるパワーが育っているしょう、そしたら今度こそ、それをしっかり受け止めて、自分の力で対処していくことから逃げてはいけないのです、絶対に。
「学生」という肩書を取り外して身軽になった私は、
「学校に行かないなら働こう! バイトしよう!」
と思いました。
そして、
「そうだ、私は漫画家になりたいんだから、そのための勉強をしよう。学校に入りなおそう。その入学金を稼ごう」
その時になって、帳尻合わせのように決意しました。
バイトで入学金を稼ぐのは、親にせめて少しでもこれ以上、負担をかけないようにという想いでもありました。
「バイト募集」の張り紙を見つけ、映画館でバイトをすることになりました。
バイトを始めた私は、どこか投げやりなままでした。
それまでの私は、学校という箱の中でうまくやっていくため、気を遣っていました。
でもそんなことにも疲れたので、
「別に誰にも好かれなくたっていい、これが私なんだから」
と、何も気負わない自分で過ごしていました。
ところが周りのバイト仲間は、
「××ちゃん(私の名前)っておもしろいね!」
と好意を持ってくれました。
これは私にとって驚きでした。
え? 私、普通にしてても周りから受け入れてもらえるの?
私は私のままでいいの?
バイト仲間は浪人生、大学生等々、個性豊かなメンバーで、映画は観放題、くだらないことを言い合って笑ったり、友情に感動したり、みんなでワイワイはしゃいで、バイトに行くのが楽しくてたまらない1年弱でした。
入学金を貯めて、私は漫画家になるため、絵を学べる専門学校に入学しました。
そしてまたペンを握らない日はないくらい、漫画を描き続ける日々を送ることになるのです。
またまた、つづく。