(有)シリンゴルインターナショナル 代表取締役 田尻啓太さん

日本初のモンゴル料理店「SHILINGOL(シリンゴル)」
東京都文京区千石4-11-9
TEL:03-5978-3837

モンゴル料理店「SHILINGOL(シリンゴル)」についてお話を伺いました。

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店の入口

「シリンゴル」は日本初のモンゴル料理店

――お店を始めたきっかけについて。

田尻さん(以下、T):前、商社におりまして、モンゴルとかアジアをぐるぐるまわってたんです。
その中でモンゴルの友人が増えていきまして、で、(日本に)モンゴル関係のお店がひとつもないから何かひとつやろうかっていうのがあったんですね。モンゴル人たちが集まる場所もなかったし、ひとつくらいあったらおもしろいねって。
元々30歳までにはサラリーマン以外のことをやってみたいなっていうのがあったので、モンゴルをきっかけになにかやろうと思って、じゃあ料理店をということで始めました。
それから旅行関係、貿易などいろいろやろうと思ってたんですが、結局料理店で手一杯になっちゃって。
店を始めた頃は、昼間は商社で夜はここで働いてました。
全く寝る時間がなくて、24時間働きづめで。そしたらやっぱり身体を壊しまして。
どちらかを選ばなくちゃならないということになって、この仕事を選びました。

――日本における初めてのモンゴルのお店だったんですか?

T:そうです。日本で初めてでした。(※注:「シリンゴル」は1995年、日本初のモンゴル料理店として創業)

――モンゴルには何度も行かれてたんですか?

T:何度も行ったこともありますし、今でも年に2回くらいはお客様を連れて行っています。

店内

――このお仕事を始めたメリット、デメリットはありますか?

T:メリットは、自分の自由に出来ること。
コンサートを開いたりとか、イベントを催したりも出来るし、旅行をしようと思ったら自分で組み立てて出来る。
その反面デメリットは、全て自分に負担がかかってしまうこと。経済的にも時間的にも。ほとんど休みがないです。

モンゴルの強いお酒は、呑み方のコツがある

――失敗談はありますか?

T:モンゴルのオーケストラ楽団の人たちが貸切で宴会をしたことがあるんですが、みんな声に自信があって、全員が大声で歌い始めたら、近所からクレームがいったんでしょうね。
パトカーが何台もきて「いいかげんにしなさい」って。

――そんなに響いたんですか?

T:隣の家のガラスも割れそうなほど、響いちゃって。
あとは、強いお酒を出すので、呑みすぎたお客さまが倒れて救急車を呼んだことが何度か。最近はないんですが、以前はありました。
それとお客さまに勧められたり、呑み方の説明をしながら一緒に呑んで、自分が接客しながら酔っ払っちゃったり。

――強いお酒なんですか?

T:40度のウォッカとか。普通に呑んでたら酔っ払っちゃうんですが、呑み方のコツがあるんです。

馬頭琴

馬頭琴の演奏は毎日20時から

――シェフはモンゴルの方なんですよね。

T:そうです。

――馬頭琴(ばとうきん)奏者でもあるんですよね。演奏は週に何回とか決まってるんですか?

T:毎日20時からやってます。30分ほど。

――初めて馬頭琴の演奏を聴いたときには感動しました。ソロであれだけの演奏を。弦が1本でしたっけ、2本でしたっけ?

T:2本です。馬の尾毛ですね。

たまに出入りする猫。どんなにお腹がすいていてもテーブルに手をかけることはしない。

モンゴル料理は基本が塩

――心がけていることについて。

T:料理に関しては塩加減ですね。
モンゴル料理は基本が塩ですから。
香辛料がとれない場所なので、どうしても塩味のみになります。

――モンゴルの塩を使うんですか?

T:そうです。塩を入れすぎるとしょっぱくなりますし、少ないと物足りなくなってしまうので、塩加減には気を遣っています。
モンゴルではそれぞれの家庭でそれほど気を遣ってないんですが、日本人は味に敏感なので。
あとは、モンゴル料理っていうと肉だと思って肉料理ばかり注文して飽きている感じのお客様の様子を見て、さっぱりした野菜料理やスープを勧めたりもします。
初めてモンゴル料理を食べるお客様は注文の仕方がわからなかったりするので。

――モンゴル料理がわからなくて来ても、アドバイスしてもらえるんですね。

T:そうですね。

ここで知り合って結婚までいったというカップルが4組も

――宴会のお客様が多いんですか?

T:いえ、一人で来るお客様もいます。

――じゃあ、気軽に来られますね。

T:今まで一人で来てた同士がここで知り合って、結婚までいったというカップルが4組います。

――すごい。縁結びのお店ですね。

T:いや、でも4組のうち、2組は別れてますので。(笑)

店内で雑貨も販売。

ひとつの拠点を持つと、他のことがやりやすい

――この仕事をやってよかったと思うことについて。

T:いろいろな人と知り合えることですね。

――(お店には)モンゴルが好きな方が来るんですか?

T:もちろんモンゴルが好きな方もいますが、それだけではなくて羊の肉が好きだからとか、音楽が好きだからとか、あるいは変わった店だから来てみたという方もいらっしゃいます。
それと、店をやっていてよかったことといえば、ひとつの拠点を持つと、他のことがやりやすいというのがあります。例えば中国に行って、店の雰囲気にも合うおもしろそうなものを買い込んできて、店内に置いてみて、なにが受けるのかなどという反響を見たりもできます。
みんなで旅行をしましょうというときにもコンサートをやるときにも、ここでも人を集められるし。

――今後の抱負について。

T:ここ2年ほどすごく不景気ですが、なんとか持ちこたえようということ。
それと他のことを出来る時間を持ちたいです。
私がいなくてもスタッフだけでも動くようになればいいですね。
以前はよくイベントを主催したり参加したりしていたんですが、最近はあまりできてないので、また増やしていきたいです。
以前は自分たち主催でコンサートをやったりしていたんです。
コンサート会場を借りて、馬頭琴と歌のコンサート。
あとは元々こういう飲食店は場所やキャパシティを考えると、ものすごく儲かる商売というわけではないので、もっと料理店ではない部分で広がりができればということを考えています。

そんなにお金をかけなくても起業はできる

――起業を目指す人へのアドバイスはありますか?

T:そんなにお金をかけなくても起業はできます。
お金がなかったらお金がないなりにどうやってやろうかと考えればいいし、お金ができてから大きくしていけばいいというのがあります。あとは寝ないで頑張る。寝ないで頑張ればどうにかなります。(笑)

――(笑)じゃあ、健康は大切ですね。

T:そう、資本金よりも、やる気と、体力ですね。

(2010年10月7日)

↓以前、紹介されたモンゴル人スタッフ(シェフ兼 馬頭琴奏者)、チンゲルトさんのインタビューです。↓
「店名のシリンゴルは私が生まれた故郷の名前なんだ。
内蒙古の草原がとてもきれいなところでね。
私はそもそもコックとして修行してきたのではない。
内蒙古芸術大学で馬頭琴を学び、卒業後は『内蒙古歌舞伎団』というオーケストラで馬頭琴奏者として生計をたてていた。
1992年にオーナーの田尻さんとモンゴルで出会い、友人になった。
その後、私が東京外国語大学の研究生として来日したとき、田尻さんに再会し、モンゴル料理店の立ち上げに誘われたんだよ。
私も料理をすることが好きだったし、思い切ってやってみようと決心した。
料理は母の味を覚えていたので、料理人になることはちっとも苦ではなかった。
ただしレストランの厨房に立つわけだから、モンゴルでプロの料理人について修行もしてきた。
馬頭琴の演奏に未練はないかって?
いやいや、この店で馬頭琴のライブもしているので、好きなことが両方できて毎日が楽しいよ」

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「シリンゴル」には私も以前、行ったことがあります。
羊の肉に苦手意識があったのですが、独特のニオイもなく、美味しくて驚きました。

そして馬頭琴の演奏が素晴らしいのです! 一見……、ではなくて一聴の価値アリ!です。

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